新入荷ウクレレ情報

山桑、槐、鹿角といった地元産の素材を活かした早瀬ギター工房のソプラノウクレレが入荷しました!

早瀬ギター工房について

ビルダーの早瀬輪さんは、長野県上田市の名工・鷲見英一氏のSUMI工房で経験を積み2016年に独立。現在は大分県竹田市に工房を構えアコースティックギターやウクレレの製作をされています。

芸術家のご両親のもとに育った影響で幼少の頃からものづくりをしていたそうで、早瀬さんの作品からは付け焼き刃ではない染みついた芸術性を感じます。品のある、繊細で、静謐な佇まい。そんなイメージです。

UKS-3Kuwa ソプラノウクレレ

今回製作していただいたウクレレは、早瀬さんの工房のある九州・大分で育った山桑、槐(えんじゅ)、鹿角が使用されています。

桑は日本の美術・工芸の分野において多く用いられてきた銘木で、琵琶や三味線といった楽器にも使われてきた材です。ボディに使われている板にはよく見るとキラキラとした美しい虎杢が入っています。これほど綺麗に杢の出た桑材は大変貴重なのだそうです。

桑は経年変化で色が飴色に変わっていく木材です(写真参照)。最初は明るい色味ですが、使っているうちにだんだんと飴色に変化していき、音色もそれに合わせてどんどん深みを増していきます。長く使用することで味わいを増していく、そんな民藝品のような一面もあるウクレレです。

指板やブリッジに使用されているのは槐(えんじゅ)という木で、こちらも地元産の材だそうです。槐はマメ科の広葉樹で、日本の材の中では珍しい濃い茶色の材です。三味線や太鼓の胴などに用いられた歴史もあるそうです。材の性質としては、日本の木材の中では結構堅い方で、ウクレレ材で言えばコアに近いか、それよりもう少し堅いくらいかもしれません。材色は経年変化で濃くなっていくそうです。

ナットとサドル、ボディ下部のオーナメント(栗みたいなかたちの飾り)には地元産の鹿角を使用。牛骨と比較すると、密度は少し低く、柔らかい素材ということもあり、程よく角の取れたマイルドなサウンドに寄与していると思われます。

個人的にホンジュラスマホガニーやハワイアンコアで作られたウクレレも大好きですが、海外産の貴重なトーンウッドを使うということは、持続可能性(サスティナビリティ)の面で問題を抱えているのも事実です。

日本の豊かな自然が育んだ材料を、たくさんの経験を積み重ねて磨いてきた技術を駆使して、職人が手間暇をかけて一本ずつ丁寧に作る。こういった製作スタイルはとても珍しいのですが、今後より多くのウクレレファンの皆様に知っていただけたらいいなと思っています。

<デザインについて>

早瀬さんの作る楽器は、木材やパーツの組み合わせによる色彩やデザインのバランスが卓越していると感じます。

こちらのウクレレは伝統的なMartin Style-3をデザインのベースにはしているものの、それぞれの材料の色合いや模様などがとても美しく調和しています。木のぬくもりを感じる質感や手触りもまるで工芸品のような美しさです。

芸術家のご両親のもとに育った影響で幼少の頃からものづくりをしていたそうで、早瀬さんの作品からは付け焼き刃ではない染みついた芸術性を感じます。品のある、繊細で、静謐な佇まい。そんなイメージです。

<仕様について>

楽器の基本的な設計(特にフレットの幅・高さ、指板厚など)はSUMI工房さんで修行された経験が活きていてとても弾きやすい仕様になっています。

ナット幅も36mmと標準的な仕様になっております。弦のテンションが弱めで、弦高も約2.5mmと低めなのでとても押弦しやすいです。

ペグはGOTOHのUPTを採用。高性能なギアペグですので、毎日のチューニングも非常にスムーズで快適です。

スケールは346mmで一般的なソプラノスケールです。ころころっとしたソプラノらしいかわいらしい素朴な音色が楽しめます。桑はマホガニーよりは硬く、コアよりは柔らかい傾向の木材なので、音響特性もそれらの中間的な感じでバランスがいいです。

ナイロン弦との組みあわせにより、カラッとしたアタックと短めのサスティーンが際立つなんともノスタルジックな音色のウクレレです。

デザイン、音色、弾き心地、すべてにおいてレベルが高く、自信を持っておすすめできる1本です。

◆ 製作者・早瀬輪さんからのメッセージ ◆

今回の楽器は、これまでもたびたび使ってきた桑を中心として、ほかにも地元の材を使用
したものを作りたいとの思いから、槐と鹿角も用いて製作したものになります。

ですが、「地元産の材を使用する」というコンセプトに縛られ過ぎてよい楽器が作れなく
なってしまったら本末転倒ですので、必要と思った箇所(バインディングやブレース等)
には外国産の材も使用しています。

後から思えば、桑も槐も鹿角も、全て親族や知人、友人の方から縁あって譲り受けたもの
ばかりです。私のもとに自然と集まってきた地元の材で作られた楽器は、外国産の銘木の
ような豪華絢爛な杢や明暗のはっきりした色味などはありませんが、品がある中にもあた
たかくほっとするような雰囲気、そして音色を感じさせるものになった気がしています。

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ネットショップではありますが、お電話での接客、ZOOMやLINEなどのビデオ通話を使った接客も行っております(事前にご予約ください)。長野県松本市に事務所がございますので、松本までお越しいただければ実際に手に取って商品をご覧いただくことも可能です(こちらも事前にご予約をお願い致します)。電話や来店のご予約はオンラインショップの問い合わせフォームからお願い致します。

実は下取・買取もできます!

当店は長野県公安委員会から古物商の営業許可を受けておりますので、ウクレレの買取や中古楽器の販売をすることができます。買取査定は基本的にオンラインでさせていただき、宅配買取(こちらから箱を送りますので、必要書類と楽器を入れて送り返していただく)か、事務所(長野県松本市)の近くにお住まいだったり、売却したい本数が多い場合には出張買取もご相談ください。