ウクレレ専門オンラインショップ「カルチベイトウクレレ」です!独立する前、大手楽器店でウクレレの販売実績日本一だった私が考える「後悔しないウクレレの選び方」を、初心者の方にもわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
全7回のシリーズの6回目となる今回のテーマは「演奏スタイルの違い」について!これまでの記事をまだ読んでいない方は、ぜひそちらも読んでいただけますとより理解が深まると思います!
今回は演奏スタイルによって向いている楽器も違ってくるよ!ということを解説していきたいと思います!
ウクレレの演奏スタイルとは
演奏スタイルとは、ざっくり言うと弾き方のことです。
ウクレレの弾き方は「ストローク(ストラム)」と「ソロウクレレ(フィンガーピッキング」に大別されます。
日本では教則本を含め、この2つの弾き方が主流となっています。実際にはもっと細かく分類することもできるのですが、おおまかにはこのどちらか、もしくは両方のグループに入ると思います。
ストローク(ストラム)
人差し指や親指をピックがわりにしてジャカジャカジャーンと4本の弦を同時に弾く(ストラムとは「掻き鳴らす」という意味の英語です)演奏方法です。
主に弾き語りの伴奏や、ジャカソロという演奏スタイルで使う弾き方です。歯切れの良い、カラッとしたウクレレらしいサウンドのが好まれる傾向があります。
弾き語りというのは自分で伴奏を弾きながらメロディー(旋律)を歌うことを言います。
弾き語りの演奏例
コードをジャカジャカ弾きながらメロディーの音も同時に弾く演奏スタイル。ジャカソロというのは日本独自の呼称ですが、ロイスメックなどによって古くから演奏されてきたウクレレの代表的な演奏スタイルです。
ロイスメック風ジャカソロの演奏例
ソロウクレレ(フィンガーピッキング)
弦を1本ずつ指で弾く演奏方法です。コード弾きのアルペジオだったり、ソロウクレレという演奏スタイルで使う弾き方です。
音の余韻(サスティーン)が長い、1つ1つの音がはっきりと鳴るウクレレが好まれる傾向があります。
弾き語りと違い、メロディーと伴奏を一本のウクレレで同時に弾くスタイルです。アコースティックギターで「ソロギター」という演奏スタイルがあり、それがウクレレに転じて「ソロウクレレ」と呼ぶようになったと言われています。
ジェイクシマブクロさんのソロウクレレ演奏
ウクレレの神様、オータサンの演奏スタイル
演奏スタイルと楽器の関係
ウクレレを始めるきっかけのひとつとして、自分の好きなウクレレプレイヤーの演奏スタイルに憧れて始めることも多いと思います。
たとえば先に紹介したジェイクシマブクロさんやオータサンの演奏スタイルが好きで、あんな風に弾けるようになりたい!と思うのであれば、使っている楽器にも注目してみましょう。
ジェイクシマブクロさんのウクレレ
ジェイク・シマブクロはハワイ出身(日系5世)のウクレレ奏者。稲妻のような超速弾きと正確無比なテクニックを併せ持つ、ウクレレの達人であり「ハワイのジミヘン」の異名を持つミュージシャンです。
ジェイクさんの使用しているウクレレは、ハワイのウクレレブランド「カマカ」のデラックスシリーズ「HF-3 D4I JAKE BLUE EDITION」というテナーウクレレです。
同じスロテッドヘッド仕様でもう少しお求めやすい価格の「HF-3 D2I」、最もリーズナブルなスタンダードシリーズの「HF-3」も人気です。テナーならではの力強くハリのある音、伸びやかなサスティーンが特徴です。
ジェイクのスタイルならテナーがオススメですが、手の小さな方でしたらテナーよりスケールの短いコンサートやミニテナーなどもいいと思います。
オータサンのウクレレ
ハーブ・オオタは、ハワイ出身の日系二世ハーフの世界的なウクレレ奏者。オータサンの愛称で知られ「ウクレレの神様」の異名を持つミュージシャン。 幼少時からエディ・カマエの影響を受けて猛練習を重ね、独自のウクレレ奏法を確立しました。
オータサンが使用しているウクレレは、MartinのStyle-3(通称3M)というマホガニーボディのソプラノウクレレです。
Low-Gチューニングの3Mといえばオータサン、と言っても過言ではないくらい、多くのウクレレ愛好家に影響を与えたオータサン。マホガニーソプラノならではのコロコロとした素朴な音色、Low-Gチューニングが特徴です。
Martinの3Mは高価ですが、3Mタイプのソプラノウクレレはいろいろなメーカーが作っているので予算に合わせて選ぶことも可能です。
演奏スタイルとウクレレサイズの関係
弾き語りやジャカソロではあまり気にならないところが、ソロウクレレを演奏する時には気になる、ということが結構あります。
まずネックのジョイント位置。12フレットの位置でボディと繋がっている12Fジョイントと、14フレットで繋がっている14Fジョイントとあります。ソプラノは12Fが多く、コンサート以上は14Fが多いです。
12フレット以上のハイポジションをよく使う方にとっては14Fジョイントはありがたいですね。カッタウェイといってボディの肩をカットしたモデルもあり、普通のウクレレでは弾けないような音も出せるウクレレもあります。
次に音程の精度の問題。ハイポジション(7〜12フレット)もよく使うとか、アレンジによっては15フレットやもっと上まで使うこともあるという場合、オクターブピッチの精度が気になりやすくなります(精度が低いと音痴に聞こえる)。
それから、サスティーン(音の余韻)の長さです。長い方がソロウクレレには向いていると言われています。
これらを加味すると、ソロウクレレの場合、コンサートやテナーといったスケールの長い楽器の方が向いているということになります。(あくまでも向いているということであって、ソプラノのコロコロとしたサスティーンの短い素朴な音色も悪くないです。このあたりは好みですね。)
逆に歯切れの良さが欲しいジャカソロではソプラノウクレレが好まれる傾向があります。
サイズやスケールの違いによる音色の違いについては下記の記事が参考になります。
音楽ジャンルと演奏スタイルの関係
ウクレレは基本的にどんなジャンルの音楽にも対応します。クラシック、ジャズ、ブルース、ボサノバ、フォーク、ロック、R&B、ポップス(歌謡曲)、童謡などなど世界中でありとあらゆる音楽がウクレレによって演奏されています。
フォーク、ロック、ポップスなど歌のある音楽は弾き語りのスタイルで演奏されることが多く、ジャズやクラシックなどはソロウクレレのスタイルで演奏されることが多いです。
Q. 音楽のジャンルによっておすすめの楽器は変わりますか?
音楽のジャンルはあまり関係なく、演奏スタイルによっておすすめの楽器は変わります。最もウクレレらしい音色なのはソプラノで、ジャカジャカと軽やかに歯切れよく弾きたいならソプラノがおすすめです。
ソロウクレレをメインに、どちらかというとギターに近いイメージで演奏したいのであればコンサート〜テナーサイズのウクレレが良いと思います(ハリのある音が欲しいとか、音の伸びをよくしたいなら弦長を伸ばす必要があるからです)。
まとめ
好きなウクレレプレイヤーを見つけよう!
初級者は歌謡曲や童謡のメロディーを単音で弾いたり、伴奏をコード弾きしたりしてウクレレの練習を始めることが多いです。慣れてくるとメロディーとコードを一緒に弾くソロウクレレを楽しむようになりますが、だんだんと物足りなくなってきてしまいます。
有名なものからあまり知られていないものまで、ウクレレには様々なスタイルが存在します。なんとなく教則本を読んで、興味のない曲を練習をしても楽しくありませんし長続きしません。「いつかは私もこんな風に弾けるようになりたい!」という熱い想いが、上達への長い道のりを進む原動力となります。
YouTubeで世界中のありとあらゆる演奏スタイルを観る(聴く)ことができますので、まずはそんな憧れのプレイヤーを見つけるところから始めてみましょう!
私の好きなウクレレプレイヤー
Sweet Hollywaiians
UkuleleZAZA
Ukulele Uff
Charlotte Pelgen
Roy Smeck
George Formby など
興味があればYouTubeで検索してみてください!
ウクレレのことなら何でもご相談ください!
私は全国展開している某楽器店でウクレレのトップ販売員として国内のウクレレ製作家さんやウクレレプレイヤーの方々との親交を深めてきました。製作家さんやプロのミュージシャンとお話しすることで、たくさんのことを学びました。店頭でたくさんのお客様と接することでも、とても多くの知見を得ました。ウクレレをお探しの方へのカウンセリングや購入相談の経験には特に自信があります。
当店は、従来の「お店にあるものの中からお客様に選んで買っていただく」だけでなく、しっかりとお客様のご要望をお伺いしてお客様にとって最適なウクレレ(それが当店に在庫がない商品だとしても)をご提案させていただきたいと考えています。これまでの経験と人脈を活かし、お客様のウクレレ生活をより楽しく豊かなものにできるようサポートしてまいります。お気軽にご相談ください!
電話やビデオ通話、対面での接客もできます!
ネットショップではありますが、お電話での接客、ZOOMやLINEなどのビデオ通話を使った接客も行っております(事前にご予約ください)。長野県松本市に事務所がございますので、松本までお越しいただければ実際に手に取って商品をご覧いただくことも可能です(こちらも事前にご予約をお願い致します)。電話や来店のご予約はオンラインショップの問い合わせフォームからお願い致します。
実は下取・買取もできます!
当店は長野県公安委員会から古物商の営業許可を受けておりますので、ウクレレの買取や中古楽器の販売をすることができます。買取査定は基本的にオンラインでさせていただき、宅配買取(こちらから箱を送りますので、必要書類と楽器を入れて送り返していただく)か、事務所(長野県松本市)の近くにお住まいだったり、売却したい本数が多い場合には出張買取もご相談ください。