楽器を良いコンディションに保つ重要性
人間同様、ウクレレにも病気や怪我のようなことが起こります。そうなってしまうと、弾きにくかったり、良い音が出なかったり、せっかくのウクレレタイムが楽しいものになりません。そうしたトラブルを未然に防ぐために心がけたい、ウクレレを良いコンディションに保つポイントをご紹介します。
大切な楽器は良い状態で長く使いたいですよね〜
ウクレレを良いコンディションに保つ3つのポイント
ポイント① 湿度管理
ウクレレは木でできた楽器です
一部のプラスティックウクレレは例外ですが、ウクレレは木でできています。木は湿度が高くなると湿気を吸って膨らみ、湿度が低くなると乾燥し縮みます。とくに過度の乾燥は大敵で、ボディが割れたり、フレットのバリが出たり、ネックが反ったりといったトラブルに繋がることがあります。
湿度は40〜60%を目標に(それほど神経質になる必要はない)
ギターやウクレレといった木製の弦楽器でよく話題になる適正湿度ですが、一般的には50%(許容範囲40%~60%)を目安に湿度管理しましょうねということになっています。ただ、湿度ってものすごくややこしいんです。一般的な湿度計では「相対湿度」を測るので、湿度は気温によって変動します。部屋のなかに同じ量の湿気があったとすると、気温が高ければ湿度は低く、気温が低ければ湿度は高くなります。日本の場合ですと、冬の乾燥にとくに注意が必要です。
加湿器・除湿器を使う
地域によっては梅雨や夏に除湿する必要があるかもしれませんが、毎日弾いて楽器を新鮮な空気に触れさせていれば問題ないと思います(フレットに緑青やサビが出たり、楽器やケースにカビが生えるレベルなら除湿した方がいいです)。冬場は湿度計の数値以上に乾燥の影響を受けますので、フレットにバリが出たり、ボディトップが沈み込んだり、ネックが反ったりしていたら加湿してあげましょう。
調湿グッズを使う ←おすすめ!
湿度調整剤という湿度を吸ったり吐いたりできる素材の入った袋のようなものが楽器店で売られています。梅雨や夏場などで多湿が気になる場合はハードケースに入れておくと良いでしょう。冬場は乾燥しますので加湿に特化したアイテムをおすすめします。サウンドホールに引っ掛けるタイプの加湿器(Oasisの「OH-18」や、MUSIC NOMADの「Humidifier MN300」)を入れてハードケースに保管するのがおすすめです。ソフトケースでも効果がないわけではありませんが、外気の影響を受けにくいハードケースの方が有利です。
ポイント② 保管方法
一般的に、人間が不快に感じる環境は楽器にとっても不快だとされています。
- 空調(エアコンやファンヒーター)の風が直接当たるところ
- 高温・多湿なところ(じめじめした押入れ、炎天下の車内など)
- 乾燥しているところ(冬にエアコンを使う場所は要注意)
- 転倒、落下、破損のリスクがあるところ(高い位置、不安定な場所)
- 床や椅子・ソファの上など踏んでしまいそうな場所
おすすめの保管方法① ハードケースに入れておく
個人的にはこれがベストな保管方法です。ソフトケースやセミハードケースに比べると少し値段が高いですが、何より安心です。長く大切に使いたいならウクレレ購入時にサイズのあったハードケースも一緒に購入するのがおすすめです。しまいっぱなしにしがちなので、なるべく毎日出して弾いてあげましょう。
- 調湿アイテムを使った湿度管理がしやすい
- 踏んだり落としたりして壊してしまうリスクを減らせる
- 出し入れにちょっとだけ手間がかかる
- 入れっぱなしだと楽器のトラブルに気がつきにくい
おすすめの保管方法② ウクレレハンガーなどに吊るしておく
市販のウクレレハンガー、もしくは簡易的にフックや衣類用のハンガーに引っ掛けて吊るしておく方法。お部屋の温度や湿度の管理、万が一落下した時の安全対策をできると良いでしょう。
- すぐに手に取れる、片付けられる
- 壁などに吊るすことで、たくさんあっても場所を取らない
- 部屋に飾っておけるので見て楽しめる
- しっかりと設置しないと落下する危険がある
- むき出しなので物をぶつける可能性がある
- 乾燥や高温多湿など、部屋の環境によっては楽器に良くない
ウクレレスタンドでの保管について
いろいろなタイプの床置き型のウクレレスタンドが販売されていますが、ぶつかって倒してしまうリスクがあるので要注意です。練習の合間に一時的に置いておく場所としては便利かもしれませんが、常時置いておく場所としては少々不安です。
先に紹介したウクレレハンガーもそうですが、スタンドの種類によっては長期間置きっ放しにしていると接触している部分の塗装が変色したり溶けたりすることもあります。特にラッカー塗装の楽器はラッカー塗装対応のスタンドを使用するか、カバーを着けて対策してください
↓このスタンドは少々お高いですが、安定感もありおすすめです。
ポイント③ 持ち運び方法
車や電車での持ち運び
ウクレレは本体の重量が軽いのでぶつけたり落としたりしても軽傷で済むことが多いです。打ちどころが悪かったり、衝撃が強かったりすると破損してしまいますので、セミハードケースかハードケースに入れて持ち運ぶのが一番安心です。購入時に付属することも多いソフトケースと呼ばれるカバー的なものは軽量だし、擦り傷や打ち傷の防止には役立ちますが、誤って踏んでしまったり、落としたりした時に破損するリスクが高いのでおすすめしません。
自転車など両手を空けておきたい場合
自転車などケースを手に持つことができない場合はORCASのOULCシリーズのような背負えるセミハードケースが便利で安心です。ソフトケースにもショルダーストラップが付いているものは多いですが、防御力の面で不安です。ハードケースは基本的に手で持つものですが、ショルダーストラップで肩に斜めがけできる商品もあります。持ち運びは落としたりぶつけたりしやすい場面です。大切な楽器を不慮の事故から守りましょう!
まとめ
毎日弾いてコンディションをチェックしよう
結局これが一番大事です。毎日弾いていると細かな変化に気が付きやすいです。「あれ、今日はなんだか弦高が高くて押さえにくい気がする」とか「2弦の解放がビビる」とか「ハイポジションの音程が悪い」とか「フレットのバリが指に当たって痛い」などの違和感がきっかけで不具合に気が付く場合が多いです。どういう状態が悪い状態なのか?については下記の記事に詳しく書いてありますので参考にしてみてください。

ウクレレのことなら何でもご相談ください!
私は全国展開している某楽器店でウクレレのトップ販売員として国内のウクレレ製作家さんやウクレレプレイヤーの方々との親交を深めてきました。製作家さんやプロのミュージシャンとお話しすることで、たくさんのことを学びました。店頭でたくさんのお客様と接することでも、とても多くの知見を得ました。ウクレレをお探しの方へのカウンセリングや購入相談の経験には特に自信があります。
当店は、従来の「お店にあるものの中からお客様に選んで買っていただく」だけでなく、しっかりとお客様のご要望をお伺いしてお客様にとって最適なウクレレ(それが当店に在庫がない商品だとしても)をご提案させていただきたいと考えています。これまでの経験と人脈を活かし、お客様のウクレレ生活をより楽しく豊かなものにできるようサポートしてまいります。お気軽にご相談ください!
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ネットショップではありますが、お電話での接客、ZOOMやLINEなどのビデオ通話を使った接客も行っております(事前にご予約ください)。長野県松本市に事務所がございますので、松本までお越しいただければ実際に手に取って商品をご覧いただくことも可能です(こちらも事前にご予約をお願い致します)。電話や来店のご予約はオンラインショップの問い合わせフォームからお願い致します。
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当店は長野県公安委員会から古物商の営業許可を受けておりますので、ウクレレの買取や中古楽器の販売をすることができます。買取査定は基本的にオンラインでさせていただき、宅配買取(こちらから箱を送りますので、必要書類と楽器を入れて送り返していただく)か、事務所(長野県松本市)の近くにお住まいだったり、売却したい本数が多い場合には出張買取もご相談ください。